ボロボロになっても。
わたしには、毎年冬になると必需品アイテムのヘビロテカーディガンがある。
例えば洋服だが、子供の頃から気に入ったモノやこだわりがあるモノが捨てられず、ボロボロになって着られなくなるまで着潰してきた。
物持ちがいいのが取り柄。
中学生の頃に買ってもらったスヌーピーのロングTシャツのパジャマ。
夏場コッソリとまだ着ている。
ぜったいに、ぜったいに誰にも見せられない。
当時の洋服はしっかりとした日本製で生地も丈夫。
やっぱり Made in Japan は素晴らしい。
そして このカーディガン ・・・
これはかれこれ30年近い昔に、母親がおばさんから貰ったカーディガン。
母が着ないと言うのでわたしが貰ったのだが、当時20代だったわたしにはなにせ色といい、デザインといいババ臭すぎた。
家の中で着るならいいかと着てみたら肌触り、暖かさ、全てが気に入った。
日本製のカシミヤ100%だ。
不思議なことに毛玉も全然できない。
長い年月を経て、まずは両肘の部分が薄くなり穴が開いてしまった。
それを母が、肘あてを付けて縫ってくれたのだった。
肘あてだけならよかったのだが、もうね、あちこち薄くなって穴が開いてしまって、こんなに長く着たのだからこのカーディガンも幸せだろうよ、と捨てるつもりでいたら ・・・
仕事から帰ったら、ソファーの上にツギハギだらけのカーディガンが置いてあった。
母親が繕ってくれたのねぇ(笑)。
これを着るのか、わたし?
ヘビロテカーディガンは、母の愛情も加算されていつもより更に暖かく感じた。
ますます捨てられなくなってしまったな。