2羽のカラスとお婆さん。

2019年1月1日

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今、電車通勤をしている。

最近、ちょっとした楽しみが出来た。

数日前の事 ・・・。 少し早めに家を出た。

駅へ続く1本道を歩いていると、向こうからお婆さんが歩いてくる。

すると、何処からともなく2羽のカラスが飛んできて、お婆さんの頭上を旋回し始めた。

私はカラスにあまり良いイメージを持っていない。

過去に隣家で逃げ出した黄色いインコをカラスがかっさらって行く現場を目撃しちゃったり、

捨て猫が産んだ子猫を残酷にもさらって行ったりとカラスに対して恐怖すら感じている。

話を戻すが、一瞬お婆さんが襲われちゃうんじゃないかと不安になった。

その時、お婆さんは肩から下げていたショッピングバッグの中へ手を伸ばしてパンの耳らしきモノを空中へ投げたのダ。

ポンポーンと2つ!

それを2羽のカラスが見事にキャッチした。

1羽は地面の上で、もう1羽は電柱の上でパンを啄んで、食べ終わるとまたお婆さんの頭上を旋回。

お婆さんは真っすぐ前を向いたまま歩みを止めずに、また

ポンポーンと。

それがね、 惚れ惚れするほど軽快な いい投げっぷりなのだよ。

お婆さん、 すげーっ!!

なんかね、もう職人芸を見ている様でね。

私は電車の時間が気になりつつも、振り返ってその光景を観察していた。

お婆さんは橋を渡って見えなくなってしまったのだけれど、ずっと2羽のカラスと一緒だった。

一番最初に カラスを餌付けするキッカケって何だったのかしら。

明日もこの職人芸を見ようと、急いで腕時計の時間を確認したのであった。